触媒反応場に関する基礎研究

高分子カプセル化を利用した触媒反応と高分子カプセル内包触媒
:アミド化合物の効率的な還元と触媒の簡便な分離・再利用

高分子状シランを用い、酸素架橋による不溶性のポリマーを形成させることで、生成物からシラン残渣をろ過だけで除去できることを期待。

生成物からシラン残渣をろ過

クラスター触媒とPMHSを用いた還元反応

シラン残渣:95%以上、ルテニウム触媒:99.9%以上の分離に成功


様々なアミド化合物の還元に適応可能(下表参照)

様々なアミド化合物の還元

反応時における状態変化

まとめ

  • 高分子状シランを還元剤とすることで、シラン残渣とRu触媒の分離を同時に達成できた。
  • 乾燥ゲルを解析することで、シラン残渣の網目構造中にRu触媒が保持されていることが示唆された。
  • 本反応は様々なアミド化合物の還元反応に適応可能であることも分かった。