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元素相乗系化合物の化学(公募要項)


領域略称名:元素相乗系
領域番号 :459
設定期間 :平成18年度 - 平成21年度
領域代表者:宮浦 憲夫
所属機関 :北海道大学大学院工学研究科


 現代の科学と科学技術の発展は、原子レベルで構造制御された機能性物質群の創製に依るところが大きい。これは、複数の元素がある種の組成と配列あるいは空間配置に制御されたとき、元素間に様々な相互作用や協同効果が発現し、単独の元素では実現し得ない新たな機能が生まれるからである。本特定領域研究では、複数元素の相乗的な働きによって優れた機能を発現する分子性化合物やそれらの複合体を「元素相乗系化合物」と定義し、その学理と応用を追求することにより、真に独創的な機能性物質群を創造するための複合型元素化学を推進する。主に、立体的・電子的に柔軟で高い機能を発現しやすい高周期元素化合物(典型元素と遷移元素)に焦点をあて、科学と科学技術の発展に資する新反応と新物質を創出することを目的とする。
 本領域では以下の三つの研究項目を設定し、項目間の緊密な情報交換と連携をもとに研究を推進する。研究項目A01では、典型元素-遷移元素または典型元素-典型元素が単結合あるいは多重結合した二中心化合物を対象として、元素間に派生する相乗的協同効果と機能を化合物の構造、物性、反応性をもとに究明する。研究項目A02では、精密に構造制御された三核からナノサイズの多核金属錯体や金属クラスターを対象として、多中元素骨格に起因して発現する新機能と応用を追求する。また、研究項目 A03 では、化学反応における活性中間体や外部刺激応答性錯体など結合の組み換えが柔軟な複合型元素化合物を対象として、有機・無機合成における反応開発や機能性物質開発への応用を探る。
 このため、次の研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、これらに関連する一人又は少数の研究者による2年間の研究を公募する。1年間の研究は対象としない。公募研究の単年度当たりの応募額は300万円を上限とする。採択目安件数は、概ね40件程度を予定している。特に、若手研究者の独創的・意欲的な提案を期待する。対象とする元素など研究内容の詳細については領域ホームページ (http://es.kuicr.kyoto-u.ac.jp/synergy/ ) を参照すること。


(研究項目)
 A01 二中心元素相乗系化合物
 A02 多中心元素相乗系化合物
 A03 複合型元素相乗系化合物