環境と研究

2. 新しい環境モデル

新しい環境モデル

現在あまり注目されなくなっていますが、資源エネルギー庁の推定では、石油はあと40年しかもちません。成長の限界を突破することのできる新しいモデルはあるのでしょうか?自動車を例にして、その答えを考えてみます。


化学の力で新材料を!ハイパーカーを作る

自動車の現実:現在の一般的な自動車では、燃料として消費されるエネルギーのうち車輪の回転に使われるエネルギーは20%にすぎず、残りの80%はエンジンの出す熱や排ガスとして放出されています。また、車輪の回転に使われるエネルギーの95%は車体を移動させるために消費されおり、人間の移動には、たかだか5%しか利用されてません。

ハイパーカー:駆動方式を電気モーター(ハイブリッド方式)を用い、また、電気の供給を燃料電池へすることで、より効率的にエネルギーを使うことができます。炭素繊維とプラスチックの複合材料を使うと、車体重量は、スチール製の半分から3分の1になります。(参考文献「自然資本の経済学」)

省エネルギー、省資源のためには、新しい物質や材料の開発が必要です。さらに、環境への負荷を考えると、安心して使える材料を安全に作れる技術が必要です。化学の研究は、それらの実現を可能にします。