EVENTS 講演会

12月5日(火)「腸内細菌と腸管組織の共培養のための腸管デバイスと肝組織デバイス」講師:田川 陽一 先生

先導研教員各位

お世話になっております。
来月、12月5日(火)に先導研非常勤講師講演会を開催致します。教員、学生の皆様のご参加をお願い申し上げます。

開催日時

  • 2023年12月05日(火)

    15:30 ~

講演会内容

講 師 : 田川 陽一 先生(東京工業大学 生命理工学府 准教授)
演 題 : 「腸内細菌と腸管組織の共培養のための腸管デバイスと肝組織デバイス」
日 時 : 2023年12月5日(火)15:30〜
場 所 : 先導研伊都地区CE41棟 1Fセミナー室

要 旨 : ヒトのからだは、約30兆個のヒト細胞からなるが、その腸内には約40兆個の細菌が共生していると言われている。ヒト細胞よりも細菌の数の方が多く、摂取された食物も腸内細菌によっても消化されており、細菌の存在なしではヒトの生化学的解析は不十分である。腸管から吸収された物質は、門脈を経由して肝臓に運ばれて代謝・解毒等がおこなわれる。
そこで、我々は、マイクロ流体デバイスを用いてヒトの個体に対応する腸内細菌と腸管組織の共培養および肝組の培養モデルを構築し、ヒト生体培養システムを目指している。多孔質膜を挟んだ上下二つの流路とその流路間の電気抵抗を計測する電極を有したマイクロ流体デバイスを開発し、腸管上皮細胞と大腸菌をはじめとする腸内細菌の共培養にも成功した。さらに、同じデバイスを用いて、多孔質膜の上下に各々内皮細胞と肝細胞を接着培養した肝組織を模した培養系を開発した。創薬研究・開発では多数の動物が犠牲になっているが、個体に匹敵する培養モデルが開発できれば、動物実験や一部の臨床試験の代替として期待できると思われる。

お問い合わせ先

先導研伊都 伊勢裕彦 (伊都(90)-2503)