9月19日(金)講演会「細胞機能のプログラミング技術」 講師 梅野太輔 先生

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講師:千葉大学大学院工学研究科
    共生応用化学専攻 
     准教授 梅野 太輔 先生
日時:9月19日(金)14:00~
場所:ウエスト4号館物質系4番講義室(W4-314)
講演題目:『細胞機能のプログラミング技術』
要旨:
 細胞は、多様な機能をちいさなシャーシに詰め込んだ,究極のミクロロボットです。この細胞のオペレーションシステム(OS)に自前の遺伝子回路を割り込ませ、その行動プログラムを書き換える技術が生まれつつあります。
合成生物学(Synthetic biology)という言葉をあちこちで耳にするようになりました。合成生物学とは、Reductionistの立場から展開するシステム生物学のことで す。この分野では、Device geneticsともいえる学問大系ができつつあります。Device Geneticistは、遺伝子機能の最小単位(遺伝子デバイス)を自前でつくり、その細胞での振る舞いを研究します。その堅牢性、予測可能性をもつ機能 部品と見なしうる条件を探索しながら、生物機能デザインの第一原理を学び取ろうとしています。前半は、この分野の成果を簡単にご紹介します。
 遺伝子パーツの機能予測性が担保されれば、それを形成する個々の生体高分子の構造や物理物性を全て無視して、ひとつの機能単位に抽象化できるよう になります。記号化された機能単位を繋ぎ合わせて複雑な回路をつくることができ、そしてそれが設計通りに働くとき、細胞工学はついに工学の要件を満たすも のになるでしょう。MITに設立されたRegistry of Standard Biological Parts(< http://partsregistry.org/ > http://partsregistry.org/ )では、BiobrickというDNAパーツの統一規格を提案しており、そのBiobrickを用いた遺伝子回路設計の国際コンペ iGEM(international Genetically Engineered Machine competition)が開催されています。参加するのは、工学分野の学部生たち。彼らアマチュアクリエイターが創出したさまざまな機能を持つ「おもし ろ細胞ロボット」を紹介しながら、「細胞の振る舞いを確実に操縦する技術」の可能性について、そして分子工学におけるオープンソース文化について、議論し たいと思います。
関連記事
1. C. Voigt, Genetic parts to program bacteria, Curr. Opin. Biotechnol., 17, 548 (2006)
2. E. Andrianantoandro, et al. Synthetic Biology: New engineering rules for an emerging discipline. Molecular System Biology, 2, 2006:0028 (2006)
3. 梅野太輔, 細胞ロボットの制作に挑む -合成生物学のフロントライン-, 現代化学 (2007年4月号)
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木戸秋 悟
九州大学・先導物質化学研究所(伊都地区)
分子集積化学部門・生命分子化学分野
大学院工学府物質創造工学専攻・超分子化学講座(協力)
〒819-0395 福岡市西区元岡744 CE11棟115号室
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Posted:2008/10/06.