RESEARCH TOPICS 研究成果

乗用車「超低燃費タイヤゴム」の技術開発に成功


概要図(タイヤ 用ゴムのナノ スケール 階層構造を 3階層独立に制御 )

本学先導物質化学研究所の陣内浩司特任教授は、(株)ブリヂストンおよび3つの企業・大学・研究所との産学官連携のオープンイノベーション研究体制のもと、超低燃費タイヤ用ゴムの技術開発に成功しました。これまで、タイヤの転がり抵抗の低減は、充填剤のゴム中での分散状態の制御により行われてきましたが、耐摩耗性などの相反する他の性能とのバランスから限界に近づきつつありました。
本研究では、ゴム材料中の各部材の空間配置をナノサイズで最適化する「三次元ナノ階層構造制御技術」を開発し、超微細の架橋系網目分布(nmスケール)・充填剤の分布(数百nmスケール)・ゴムブレンドの形態(µmスケール)という様々な階層の三次元構造を制御・解析することで、エネルギーロス44%低減、耐摩耗性能26%向上させました(いずれもブリヂストンの乗用車用低燃費タイヤ用ゴム対比)。今後は、本技術のスケールアップの検討を進め実用化を目指すことになります。
なお、本開発研究は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のナノテク・先端部材 実用化研究開発の一環として行われたものです。

 

◆プレスリリースの詳細(全文)はこちら

http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100157.html
http://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2012102201.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2302Z_T21C12A0000000/