EVENTS 講演会

11月17日(水)「生物の形態形成における力の役割:多階層バイオメカニクス」講師: 安達 泰治 先生

日 時 : 11月17日(水)15:00~16:20

場 所 : 先導研1階会議室 A・B

講 師 :  安達 泰治 先生 (京都大学 ウイルス・再生医科学研究所・大学院生命科学研究科高次生命科学専攻 教授)

講演題目:「 生物の形態形成における力の役割:多階層バイオメカニクス」

開催日時

  • 2021年11月17日(水)

    15:00 ~ 16:20

講演会内容

講演概要:
生物の形態と機能との関連を力学的に探る研究の歴史は古く、数多くの器官・組織の形態形成における力の役割が議論されてきた。

例えば、骨の形態と力学的機能は、リモデリングにより適応的に変化する一方で、その破綻により骨粗鬆症などの疾患へと至る。この骨リモデリング調節に重要な役割を果たす骨細胞は、力を感知し、細胞間コミュニケーションにより、骨の吸収・形成を担う破骨細胞・骨芽細胞の活動を制御している。また、広く生物の発生過程における形態形成に目を向けると、例えば、上皮組織が力学的に折り畳まれて様々な形態がつくり出される。ここでは、時空間的に制御された上皮組織の折り畳みにおいて、細胞収縮・増殖による引張・圧縮力が、重要な役割を果たしている。

これらのように、生物の形態形成における分子・細胞レベルの力の感知から組織・器官レベルの形態形成に至る多階層システムのダイナミクスを力学的に理解することが重要である。本講演では、分子・細胞レベルの力感知とそのフィードバックが、組織レベルの形態形成に果たす役割を多階層バイオメカニクスに基づく数理研究と実験研究を組み合わせた融合的アプローチにより理解しようとする試みについて紹介する。

お問い合わせ先

木戸秋 悟
九州大学・先導物質化学研究所(伊都地区)
分子集積化学部門・医用生物物理化学分野
(兼担)ソフトマテリアル部門・メカノバイオマテリアル国際連携分野
(協力)大学院工学府物質創造工学専攻・超分子化学講座
〒819-0395 福岡市西区元岡744 CE41棟204号室
TEL: 092-802-2507, FAX: 092-802-2509